Greeting
教授あいさつ

福岡大学病院 副病院長
福岡大学医学部消化器内科学講座 主任教授
平井 郁仁 HIRAI Fumihito
3領域(消化管・肝臓・胆膵)を全てカバー
【三位一体】の実力を有する“強い”消化器内科医に
福岡大学消化器内科は、「消化管・肝臓・胆膵」の3領域を分けることなく【三位一体】として診療・研究・教育を実施しています。他大学では講座が枝分かれしているケースも多いなか、たとえば「消化管」の専門を目指す医師でも肝臓の腹部エコーを習得するなど、消化器内科分野を全てカバーした知識と技術を獲得できることが特徴です。トータルな土台の上に、目指す専門分野へのキャリアを築いていくことで、どのような場所でも活躍することができる“強い”消化器内科医になることができます。
内視鏡技術の研鑽に適した環境と
確かな診療に基づいた臨床研究
内視鏡検査やその診断・治療は消化器内科医に求められる重要なスキルです。当講座では、消化管領域の内視鏡検査が年間7,000例にも及び、早期消化管癌に対する内視鏡的治療にも豊富な実績を有するなど、内視鏡技術の研鑽に適した環境にあることも強みです。
私の専門領域でもあり、年々患者数が増加している炎症性腸疾患(IBD)に対しては、「炎症性腸疾患先進治療センター」を開設し、質の高い治療を提供しています。
また肝臓内科においては、B型・C型肝炎に加え、現在ではメタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病をベースとした脂肪肝、肝硬変、肝癌といった肝臓病が増加。これらの疾患に対する治療、研究にも注力しています。
臨床研究は、あくまでも確かな診療をもとに、クリニカル・クエスチョンを設定し、そこに応える研究をすべく取り組んでいます。患者さんの利益となり、かつオリジナリティーの高い臨床研究を目指しています。

他科との密な連携で質の高い診療を提供
コンサルトもしやすく、紹介・逆紹介もスムーズ
消化器内科では、他科との連携が重要となります。特に重要な消化器外科との間にも垣根がなく、さらに病理科をはじめ関連する各診療科とも随時、密な連携を図り、コンサルトのしやすさも特徴です。
地域連携に関しては、「地域医療連携センター」によって、近隣の病院・クリニックからの紹介や当院での治療後のスムーズな連携を実現。年2回、当院の消化器外科と合同で福岡市内の医療機関が集い、「病診連携の会」を開催しています。トピックスの講演や、紹介を受けた患者さんのその後の情報共有などを行う、地域連携のための交流の場を持っています。
当院での治療が終わった後も、かかりつけの先生としっかり連携を取りながら、患者さんに安心して診療を受けてもらえるような体制を整えています。
外科的な側面もある診療科
自分の力で治す“やりがい”がある
消化器 “内科”という呼称ですが、内視鏡手術という外科的側面もあり、疾患に対して直接自分の手でアプローチする経験ができる診療科です。自分の技術が治療結果に大きく反映されるため、やりがいも大きいですし、そこには医師としての“楽しさ”もあります。若い医局員たちにも、この“楽しさ”を伝えることができたらと思っています。
常に活気にあふれている医局
多様な仲間たちとぜひ住みよい街で
医局員はみな臨床や研究に積極的に取り組んでおり、魅力的な感じのいい人ばかりです。
またメンバーの出身大学は福岡大学に限らず(宮崎大学、川崎医科大学、鹿児島大学、長崎大学など)出身地も多様で、お互いに良い刺激を受けながら研鑽を積んでいます。
多種多様な方に、ぜひ住みよい街、福岡で働く際には当院を選んでほしいと思います。
消化器内科は“アート”そのもの
“アート”を追求し、豊かで楽しい医師人生を
『医学は科学に基づくアートである』
近代医学教育の基礎を築いたカナダ人医師、ウィリアム・オスラーの有名な言葉です。
この言葉は消化器内科そのものだと思っています。
科学的な知識に加え、技術や感性を養うことが、消化器内科医が撮る内視鏡の写真や、内視鏡治療における技術の美しさ(精確さ)にも表れます。最良の診療を提供するため、“アート”としての完成形を目指して研鑽を積んでいくことは、人間としても成長することができ、やりがいも大きいはず。
そして、長い医師人生を豊かで楽しいものにしてくれるでしょう。
